キモチからみる性感染症

キモチからみる性感染症

STDを予防するためのセーファーセックスや、STDにかかった後の治療や病院選びなど、どれも大切だけどためらいがあるとか、ほかの人はどう思っているのかわからない、自分ではわかっているけどなかなかうまくいかない、なんて体験談を多く聞きます。

ここでは、そんな経験談をもとに、「気持ち」や「コミュニケーション」、「心の準備」などについて参考までにQ&Aでまとめてみました。

 

セーファーセックス、どうやったらうまくできるかな?

セーファーセックスって聞いたことあるよね?でも、よく聞くのは、「わかっているけど、つい成りゆきでリスクのあるセックスをやっちゃった」という声。詳しく聞いてみると、みんな同じ悩みを持っているんだなってことに気づきます。でも、「相手からコンドームを使おうと言われると好感を持つという人が多い」ってアンケート結果もあるんだ。だったら、きみの相手も似たようなことを考えているかも…。あと、HIVに感染したら一生セックスできないって思ってない?けどそんなことはないよ。セーファーセックスをちゃんとすれば大丈夫だし、パートナーがポジティブだった場合、お互いにとってセーファーセックスが大切なんだ。勇気をもってちょっと工夫して話しかけてみたら、今までよりもうまくいくかもしれないね。

 

Q:「コンドーム、相手が持っていれば使うけど、自分では持ち歩かないんだよねー」

こんな風にしてみては?
いつセックスすることになるかわからないなら、相手まかせじゃなくて普段からコンドームを持ち歩くようにしよう。

デートや出会いのありそうなときならなおさらだ。ヤリ部屋で一発抜きに行こうって時は、お店にコンドームを備えてあるかどうか、情報をゲットしておこう。せっかくイケメンゲット!ってときに、「ゴムどこいったっけ?」なんてその場を離れるのも間が抜けちゃうし、めんどくさいから「ゴムなしでいいや」ってことにもなりかねない。

店内でも、使いやすい所に置いてあるかどうか確認しておいて、もし、無いなら、あらかじめ自分の携帯用コンドームを準備して行こう。

Q:「サウナやヤリ部屋って真っ暗で人も多いから、ワケわかんないうちに始まっちゃったりして・・・セーファーセックスなんてできるかな?」

こんな風にしてみては?
どんな場所で出会うか、セックスするかは、お互いのノリにも影響してくる。

アプリ、チャット、サークル、ハッテン場、…。自分がリードしやすい出会いの場を利用することで、セーファーセックスも言い出しやすくなるんじゃないかな?

Q:「ハッテン場で知り合ってもどうせ続かないし、セーファーセックスもやりにくい…」

こんな風にしてみては?
「ハッテン場で知り合った人とは続かない」って言う人いるよね?ヤルことだけが目的で来ている人ばかりだからとか、付き合いだしてもどうせまたハッテン場通いするんじゃないかとか・・・。

でも、本当にそうかな?お互いにそう思い込んでいたら、会話もせずにきっかけも生まれないでサヨナラするだろうけど、きっかけがあれば、付き合いできる出会いも生まれるかも。続くかどうかは出会いの場というよりも、出会った後の互いの気持ちじゃないかな?

セーファーセックスはどうかというと、やりたいことはやりたい、嫌なことは嫌とキッパリ伝えられる人なら、ハッテン場でもちゃんとできるんじゃないかな? その自信がないなら、初対面の人が多いハッテン場は向いていないかも。

とりあえず、やるのはここまで!って自分なりのラインを持っていればペースを崩さずにいれるかもしれないね。その上で知り合った人なら、出会いのきっかけはどこでも後は同じ。コミュニケーションを大切にすれば、セーファーセックスをちゃんとしようとしてるキミへの好感度はアップするんじゃないかな?

Q:「セックスの相手との会話って結構苦手…」

こんな風にしてみては?
 何かセックスでチャレンジしてみたいことがある場合は、こんなことを話し合ってみたら楽しいかも。そんな中で、コンドーム使うのはどう感じるかなど、一緒に聞いてみるとセーファーセックスについて話すきっかけになるのでは?

 (1) ハグする、互いに気持ち良いところを聞いてなでる、乳首を攻める、フェラチオなど、どんなセックスが好きなのかについて。
 (2) アナルウケはだめ、くすぐりはイヤなど苦手は何かってこと。
 (3) これ以上はダメという合図を言葉以外に決めておく(右手首をギュっと握る、胸を押し返すなど)。
 (4) 好きなドレスコードをお互いに話して、ムードを盛り上げる。

 セックスする中で、どんなことで感じて、どんなことがイマイチ好きじゃなかったかを互いにしゃべって、もっとしてほしこと、してほしくないことを話すと、次はもっと気持ちよくなるんじゃないかな。

Q:「好みのタイプで遊んでなさそうだと、ついつい大丈夫かなっていう気がして…」

こんな風にしてみては?
まじめそう、若くて経験が少なそう、超タイプ…なんていう相手の印象によって、セーファーセックスをしなかったということはないかな?

でも、相手がセーファーセックスを普段からしているかどうかが大切なこと。自分にとって都合のいい想像任せに行動しないよう、普段からイメトレしておくといいかもしれないね。

Q:「気になっている人がいるけど、病気のことが心配でセックスするのが怖い・・・」「セックスの途中で、ゴムなしアナルやりたがるから、途中で帰ってきた。」

こんな風にしてみては?
アナルセックスするのはいいんだけど、コンドーム着けてと言いにくくて結局やめて帰っちゃったということあるかな?

使って欲しいって言うのが苦手という人もいるけど、はっきり「ゴムなしはやらない!」っていうのも大事だね。それで相手が納得しないならセックスをやめるもの大切かも。

でも、多くの人は、はっきり伝えたらかえってキミに好感を持つんじゃないかな。そういう時のために、コンドームを持ち歩いて自分からかぶせてしまおう!

Q:「ハッテン場では、話をしようって雰囲気じゃないから何考えているかわからない」

こんな風にしてみては?
ハッテン場って、BGMがうるさかったりして話しづらいところがあるかも。

だから、ヤル前のおしゃべりってしにくいかもしれないけど、一発ヤッてもまだいいムードだったら「よく来るの?」とか、さりげなく耳元で話しかけてみよう。嫌がらずに応えてくれたら、それからがチャンス!実は相手もなんとなく話したいなーとか、キミの事気に入ったからもっと知りたい、とか思っていたかも。

「ありがとう、気持ちよかったよ!」って伝えるだけでも、お互いきっと暖かい気持ちになれるし、この声・話し方好きだな!って思うことがあったりして。そんな一言から会話が生まれて、その流れでセーファーセックスについて話すキッカケが生まれるかも!

 

STDが気になるけど、病院でドクターに男どうしのセックスに関係があるかどうかを聞きづらい…

本当は身近に行ける病院があればいいのだけれど、セックスのことを訊ねられたり変に勘ぐられたりするのが嫌で、病院には行きづらいひとも多いようです。よくあるケースと対処方法を参考にしてみてください。

Q:STDで受診するとゲイであることが医師や看護師にばれるのではないかと心配。

こんな風にしてみては?

確かにアナルなど、症状の現れる場所によっては、男性どうしのセックスで感染したと思われることがあるかもしれません。そういう場合は、ゲイフレンドリーなクリニック・病院をあらかじめ探すといいでしょう。ペニスや皮膚、全身の症状であれば、「同性とセックスした」と言わなくても支障なく診てもらえると思います。

(参考)医療機関の情報

(リンク)男子のためのSTDハンドブック(ヴィーブヘルスケア株式会社)

Q:病院で医師に、セックスの相手が男性であると言わなかったので、誤診されているのではと不安なんだけど…。

こんな風にしてみては?
いつから、どのように、どの程度、などと症状をきちんと説明すれば大抵はきちんと検査してくれると思いますが、聞きそびれたことがある場合、電話で改めて確認するとか、次回受診の機会があればそこで聞くなどしてみましょう。

それでも聞きにくい場合は、NPO法人アカー「LGBTのためのヘルプラインサービス」へ。

Q:いつからセックスしていいのか病院で聞きそびれたんだけど。

こんな風にしてみては?
聞きにくいことはついつい聞きそびれてしまいがち。あらかじめ聞きたいことをメモして、これだけは聞きたい、ということを準備しておこう。その時にセックスの相手のことを話す必要があるかどうか考えておくと、あわてずに話せるかもしれません。

Q:性病科というと、何だか行きにくいし、家族と一緒の健康保険なので親にバレそうでいや

こんな風にしてみては?
健康保険組合から送られてくる「医療費のお知らせ」には、医療機関名と受診日、金額など限られた情報で、治療内容まではわかりません。

医療機関の名称に「性病科」が入っていなければ心配することはありません。多くは皮膚科、泌尿器科、内科等で診てもらえますので安心してください。

どの診療科の病院に行ったらいいか分からない場合は、NPO法人アカー「STD病名別/診療科の選び方」へ。